コラム
狙うべき中心市場を絞る
2023.11.0110:09
カテゴリー:コラム
「実践ジム」で使用している「商品・地域・客層」について、「重点・中心・範囲」を決定して、9つのマスを埋める「戦略マトリクス」はご存じかと思いますが、特に戦略の構築初期の段階において、「中心」の内容が広い市場を狙いすぎているというケースが散見されます。
いろいろとヒアリングをしていくと、「市場を絞りすぎると、これまでやってきたことに対し、売上のチャンスを失ってしまうのではないか?それではやっていけなくなる。」といった怖さがあるということをお聞きします。
そういった場合、ちょっと視点を変えて、狙うべき中心市場において、シェア42%をとった時に、どれぐらいの売り上げが立ち、どれぐらいの利益が残りそうかを算出してみるといいと思います。
「1人当たりの粗利益が業界平均の1.5倍~2倍」を目指すにあたって、市場の絞り込みができていない場合、自社の社員の規模以上に広すぎる範囲を狙っていることがわかると思います。
中心とする市場を狭くしても、「範囲」で稼ぐことはできます。売上は、「範囲」でも稼げることを合わせて考えると、現時点では狙うべき「中心」市場がもっともっと狭くても大丈夫なことがイメージできると思います。
戦略構築において、狙うべき市場の大きさをきちんと把握し、自社の身の丈にあった「1位主義」を目標に掲げないと、「何でもやります」の「売上主義」の発想に結局戻っていってしまうことになります。何のために、目指すべき「1位」を設定するのか?
「売上利益は後からついてくるもの。」そこを見失わないようにしたいものです。